「超マクロ展望 世界経済の真実」、大変面白かったです。

東京は今年初めての積雪。一晩あけてもう天気は回復してきましたので、溶けて消えるのは時間の問題でしょう。

事務所からの景色を写真にとりました。あんまり雪って感じはしませんね。


ところで、

超マクロ展望 世界経済の真実 (集英社新書)

という本を思わず夢中読みしてしまいました。


自由経済というのは存在せず、国家と経済が結びついている以上は、国家の覇権の歴史の中で経済を語る必要があるとの視点を提示しています。

中世から現代までの各国の金利の変化をみると、それぞれの時代の覇権国家の盛衰と確かに重なるものがあります。最近の石油を巡る戦略を、中東といった産油国地政学的なものではなくドル対ユーロの戦いであるとの見方をしています。

今の日本国債金利は1%程度で、史上まれに見るこの低金利が10年以上続くのはもはや失われた時代ではなく、日本経済が新しい時代に入っている記しであると指摘。サブプライム以後、いずれ他の先進国もこの状況になっていく、その一歩先を日本は歩んでいるとみています。


こうなってしまうと今までの経済政策は、補完としては使えても、本筋として使えない。とすれば、どうしたらいいのか。

これからの国家と市場を考えるときに、公共投資等による需要の喚起ではなく、”規制による市場の創出”を国家の役割とする、こういう提案は驚きました。”環境”がその例です。


医療や福祉は社会保障ですが、ある意味、規制産業でもあります。ここから経済的なイノベーションを生むことができるかもしれません。ちょっと夢見てしまいました。