看護職員確保対策予算が減るっておかしい!

自民党の看護問題小委員会が開かれました。テーマは

  1. 来年度看護関係予算案
  2. 現在進んでいる関係会議の報告
  • 介護職員のたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会
  • チーム医療推進方策検討ワーキンググループ
  • チーム医療推進会議・チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループの状況


来年度の看護職員確保対策予算(案)は、今年度と比べ12.8億円の減の88.3億円で、今年対比87.3%となる大幅ダウンです。出席議員からも、看護が厳しい環境にあるなかで大幅減となっていることに対し反論があいつぎました。そもそも今の政権は医療・介護の充実をうたっていたのですが、ふたを開けてみればこの結果。理解ができません。


ダウンの理由は、政府方針としての予算の一律カット、そして事業仕訳のおかげだそうです。ちなみに医療政策を担当する厚生労働省医政局全体の予算もまったく同じ87.3%のダウン。現場を無視した機械的な対応に見えてしまいます。どこが政治主導でしょう?

そういえば、国会議員が「現場をしっかり見なければいけない!」と発言したところ、行政の答弁は「都道府県と連携を取っている」でした。厚生労働省の現場というのは都道府県・・・???そうじゃなくて、人が暮らす場、働く場でしょ。県庁ビルの中に人は住んでません!


会議中にちょっと話題になったのは、看護職員確保の予算88億円が、不妊治療助成金98億円より少ないこと。直接比較するものではないのはわかっていても、やっぱり不自然さを感じてしまいます。3人に1人が高齢者になる人類史上稀有な社会を目前にしながら、その中心の担い手である看護の予算は大幅減のわずかな額。これで大丈夫なのでしょうか!


結局、未来の日本を守るための予算を減らし、さらに国債という借金を積み上げながら、子ども手当や高速道路の無料化を行っているのが今の政府。思いつきのような人気取り政策が、未来の日本を壊していきます。人から夢を奪っていきます。
今、日本を蔓延している閉塞感、不安感って、こういうことから生じているんじゃないでしょうかね。