「変わる」と「変える」

今日は札幌で看護管理者研修がありました。
北海道看護連盟の加藤会長が、挨拶の中でオバマ大統領の話をしました。

オバマ大統領はチェンジだけを訴えたのではない。チェンジとホープ(希望)の二つをスローガンにしていた。
チェンジには二つある。「変わる」と「変える」だ。ホープにあうのは「変える」だけだ。


看護管理もそうあるべきかと思いました。

たとえばワークライフバランス。過労死が出るくらいの厳しい現場で少しでも早く労働環境を改善することはとても大切なことです。看護界あげて取り組むべきです。
ただ、その時の姿勢が大切です。

看護はプロ集団です。「大変だから楽になりたい」だけでいいのでしょうか。
「患者さんに少しでもいい看護をしたい。そのために労働環境を整えるんだ」と主張する方が、そこにホープ(希望)があります。


教育界の中にはこういう議論があるそうです。

先生は労働者か聖職者か。

もちろん両方の側面があります。しかし、労働者の側面を強調過ぎた結果、教育者としての自覚が貧しくなり、生徒や家族の先生に対する尊敬が乏しくなったと感じている人も多いと思います。

参議院選挙の時にたかがい恵美子さんを一緒に応援してくれた全日教連という学校の先生の団体があります。その委員長と話をしたとき、この話を聞きました。
彼は自分たちのためではなく、生徒にいい教育を受けてもらうために教育環境を改善していると言い切っていました。


看護にもこういう主張が必要です。「大変だから」ばかり言っていると、周りから見た時に、大変な仕事だったらやりたくないと思われてしまいます。看護の素晴らしさが伝わりません。

看護は素敵な仕事です。一生をかけるに値する仕事です。
看護すること、看護を受けることにホープ(希望)を感じてほしいなら、「いい看護をしたいから、みんなも協力して」と周囲にメッセージを出すべきでしょう。