街づくりの大きな決断が急がれています。

「おぉ!」と、僕と地元の運転手さんが同時に声をあげました。

僕は、三陸の町の建物があまりにひどい状況になっていることに驚き、運転手さんは、数日前と比べると町がとても片付きすっきりしていることに驚いていました。

埃が立ち込める中、自衛隊や地元の人たちが次々とがれきを除去しています。すべてが流されたところはすっきりと空間だけが残った感じ。一方、1階が壊れた家や事務所はたぶんリフォーム困難で、壊して建て直すことになるかと思います。でもその費用は誰が・・・。早く対応しないと放置されたままでは危険です。


ある町で、「商店街は再生できるのか」と地元の人に聞きましたが、「難しいかも・・・」と。大型店舗は最近できたのものが多く、土地の余っていた山側にあるため、被害はあまりありませんでした。
一方、昔からある商店街は海側にあり被害も甚大。しかし店主が高齢化しており、借金を次の世代に残してまで再建しようとするのか、わからないというのです。そもそも人が洪水を警戒して山側に住むようになれば、商店街を再生しようとしてもお客さんが来ません。

地方都市で商店街がシャッター街になっている姿をよく見ますが、ここでは、そもそも再建するのかあきらめるのか、街づくりの大きな決断が急がれています。政治が導かねばなりません。



一方、病院も状況はさまざま。それでもガソリンが復帰したため職員の交代もだいぶできるようになり、おおかた落ち着いてきた感じがありました。代わって退院調整、混乱期の診療報酬の請求、再建計画、など次の課題がでてきました。

ある民間病院では、泊まり込みで働いた人たちに特別休暇を、そして職員たちに生活をはやく取り戻せるよう金一封を出したとか。粋です!


大破して仮設で診療をしている病院、患者さんを移送して今は患者数が激減した病院、いずれも3月分4月分の報酬がこのままではほとんど入りません。職員の雇用をどう守るのか、必死です。



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地元の看護連盟の支部長さんたち、リーダーシップと行動の速さ、すばらしいです。地域の病院の看護を側面支援している姿を目の当たりにして、頼もしさを感じました。

今日も、僕らの目の前で病院の不足物品の調達を解決。「あっ、それならこの人にいえばいい。今電話するね。・・・大丈夫、あと30分後にあそこに人を遣って。あなたの名前を言えば受け取れるよう手続きもしておいたわ。あなたは患者さんのケアに集中していいのよ。」
この間約1分30秒。